記憶術で人生を変えよう

記憶の仕組み

 具体的な記憶術を紹介する前に、まずは人間の記憶に関するお話をいくつか紹介して行きたいと思います。なぜなら、そもそも脳の仕組みや記憶の仕組みを理解していたほうが、記憶術も理解しやすくなるからです。まずは記憶の仕組みを紹介しますね

 情報を得た人間は、それを記憶として蓄えます。記憶には、新しい記憶と古い記憶の2種類があります。そしてこの記憶を蓄えておく場所は当然脳なのですが、同じ場所ではありません。新しい記憶を入れておく容量は小さく、あくまでも一時的な記憶のおき場所です。ですから常に新しい記憶が入ってくる限り、容量オーバーとなった新しい記憶は消されていくことになります。この新しい記憶はパソコンで言えばROMメモリですが例えば今日の朝ごはんは何だったのか覚えていなくても、パソコンの電源ボタンがどこなのかは忘れないという人がほとんどです。朝食の例でいえば、食べた、食べないということは覚えていても、何を食べたのか覚えていないというのは一時的には確かに経験したことを覚えていないというのは、全く珍しいことではありません。それも当然で、あくまでも一時的なメモリに保存した記憶だからです。そして忘れない記憶が長期記憶と呼ばれるもので、古い記憶です。古い記憶として脳に蓄えられると、どんどん新しい情報が入ってきてもなかなか忘れはしないものなのです。この古い記憶を蓄えておく場所は、新しい記憶に比べて大きく、ハードディスクでいえば、100テラ以上の容量があると言われています。脳の記憶容量については諸説ありますし、実際に測定はできませんが、私達が普段使っているパソコンとは比べ物にならないくらい多くの容量があるというのは間違いありません。